①ちょっと失礼ですが、中国現地のいわゆる会計士や経理事務所の水準は低いこと そこを補うのが日本から進出した会計事務所の役割のようです。
そういえばある監査法人の人から中国の子会社の数字は信用できないので必ず現地に監査に行くという話を聞いたことがありました。
②経理のルールについても、IFIRSと言ってはいるが、実態的にはほとんどの企業はそういうルールに従っていないこと。間接税(日本で言う消費税的なもの)のための経理であり、それも売上は入金した時点、経費は支出した時点(多少違いもあるらしい)が基本であること。従って、これで間接税、消費税も支払っていること。消費税については、販売の場合の税率とサービス業の場合の税率が違うこと(サービス業の場合は仕入額控除がないこと)などである。
従って、見学した大野木先生の天津事務所の日本企業向けの会計サービスというのは、日本人にわかる形に帳簿記帳を訂正していること、数字を日本で正しい会計基準に訂正することなどが主力になっているようです。
並びに、外国人(中国人にとっての外国人)の所得税の申告書の作成業務、移転価格税制のコンサルティングが税務的な世界であること。その他、もともと決算書の数字そのものの信頼性が乏しいので、買収や清算のときのデューデリが主要な柱であるとのことである。
まとめて言えば、要は、人件費の安い中国オリジナルの従業員や中国の現地の会計事務所に経理をやらせると、中国の税金はともかくとして実態が何がなんだかわからなくなるので、チェックして、正しく日本語で説明してあげるということが業務の中心であるらしい。