学問のすすめ』にも会社経理の重要性が述べられている
経営コンサルタントの井上和弘さんのブログに加藤寛先生の『学問のすすめ』についての紹介がありましたので紹介させて頂きます。
(井上和弘さんのブログから)
『加藤 寛先生の『学問のすすめ』 現代語訳に目を通す機会がありました。
「(学問のすすめには)
第14編 指図の無い保護は『世話』にあらず
人が世を渡るさまは、なかなか思うにまかせぬもので、予想外のことがおこり、計画通りにはいかぬものである。
これを防ぐには日々の帳簿を正しく記入し、定期的に在庫高を点検し、商売上の損得をはっきりさせておくことである。」
とおっしゃっている。さすがは、諭吉先生。
今から140年前の1872年にバランスシートを「貸借対照表」と訳された方です。正確な帳簿付けと在庫管理等を薦めていらっしゃいます。
一寸先は闇、経営問題で何が発生するかはわかりませんが、数値を握り、分析する。数値を握ることが見えない先を見通す方法なのです。
これを経営上、絶対におろそかにしてはならないと申し上げています。
既に福沢諭吉先生はおっしゃっているのです。 』
この本を取り寄せて読んでみますと、1983年刊行であり、いわゆる日本の行財政改革の為に苦労していた時代の主役の一人であった加藤寛先生が学問のすすめを手本にしながら色々と議論を深められているところです。
公務員の問題、大きくなる政府、行革への抵抗、高齢化と福祉の問題など当時から現在と同じ問題が引き継いでいることが分かります。
今から約30年前の本ですが、その内容は未だに日本という国はその本質において同じような問題が変わっていないのだなと思わせられました。
加藤寛先生は、いわゆる土光臨調の一員として国鉄民営化、政府税制調査会会長として消費税の強化、5%への引き上げ、地価税の導入による土地バブルくずし等、思い出深い方です。