ドケチ道 どこをケチり何に金をかけるか 山田昭男 (続き)
おもしろい話が書いてある中で、原価計算のことが少し書いてありました。これは先日書いたブログの内容と逆のことが書いてあるので説明したいと思います。
本からの引用
---------------------------------------
原価計算は「管理」至上主義のなれの果て
「管理」したがる人たちのすさまじさは、ウチの会社での事例をもとに前章でもふれた。いま企業で流行中の原価計算、原価管理の考え方は、「管理」至上主義のなれの果てだと、わたしは見ている。・・・・もしくは、原価管理では、この三要素(原料費、材料費、輸送費)他に社長や事務員の給料、本社ビルの家賃、電気代などが細分化されて算出される。・・
---------------------------------------
これは基本的には受注生産と見込生産の違いの話だろうと思います。
受注生産においては受注を受けるか受けないか、あるいは受けるときにそれを作る為の正確な原価が把握されていないと受注した瞬間に赤字が決まっているということまで起こり得ます。
逆に見込生産の時は原価計算とはいっても、要は、この商品を作る為には間違いなくかかる費用(これを直接原価といいます)、材料費、外注費、運送費などです。そして見込生産の場合はこれを超えて売れれば、いわゆる限界利益があるという考え方をします。
個別の受注生産に関しては原価管理が大切ですが、見込生産の場合には直接原価さえ抑えていれば、あとは何個売るかによって生産性が変わりますから原価が変わってくる。従って原価計算にそれほど重きをおかない話になるわけです。
原価計算についても受注生産の時の重要性と見込み生産の場合とではその意味合いが違います。