先日、藻谷浩介さん(日本政策投資銀行)の講演を聞いた。『博多の都市ビジョンを考える』というテーマである。
特におや?っと思った数字は、経済産業省の商業統計を見ながら1990年(いわゆるバブル期のピークである平成2年です)を100としたときの2006年がどのように数字が変わったかという話である。
小売業の売り場面積(小規模店舗から大規模店舗まで全てを含みます)と小売業で働いている従業員数、並びに小売業の売上高です。この結果、売り場面積当りの売上高がバブルのときと比べていくらになっているかということも説明されました。下がその結果です。
経済産業省『商業統計』
1990年を100としたときの2006年の数値
福岡市 東京 大阪 名古屋
小売業の売り場面積 177 128 117 128
小売業の従業員数 119 103 91 110
小売業の売上高 106 90 80 94
売り場面積当り効率 74 70 68 73
16年間かかって福岡市の場合には77%も面積が増えたのに売上高は6%しか増えていない。売り場面積効率は下がったという話ですが、他の大都市と比べると、売上高が増えたのは福岡だけです。特に、大阪の落ち込みは激しいという話です。
つまり、藻谷さんが言ったのは、実際に国が統計として出している数字をもとにきちんと考えなさい。マスコミが東京一極集中とか名古屋の景気がいいとか言っているが、本当にそうかということを行って見てみるべきだという話がありました。