続き
なぜ福岡が大阪や東京に比べて売上げが増えているのか?まだましなのか?
理由は簡単です。
人口の分析をしてみると、なぜ過去福岡の売上高は少なくとも増えているのかということが容易にわかるとの話でした。
福岡都市圏は過去の期間東京や大阪よりも人口が増えてきている。それも若い世代、働く人が増えてきているという説明でした。
そして、その人口の中身をみてみると、今までは若い世代が増えてきた(労働人口20歳から59歳の人が増えてきた)。他の都市圏は人口が増えているといっても70歳以上の人が増えており、働く世代の20歳から59歳の人数は増えていないとの説明です。
稼ぐ世代、つまり20歳から59歳の人がお金を使うわけですので、東京や名古屋ではその世代の人口が減っておりそれに対応して消費が減っている、即ち売上が減る。福岡はその働く世代が増えているので売上が曲がりなりにも増えているという説明でした。
平成9年をピークとして日本のサラリーマンの年間所得は基本的に減っています。従って、働く人口が増えない限り消費不況であるという話です。
福岡都市圏の今後については、おそらく2011年に開通予定の九州新幹線博多―鹿児島間がピークになるであろう。福岡―鹿児島圏内の消費者が福岡に来て買い物をするということが加速するであろう。福岡消費の最後の加速要因になる。しかし、その次はない。つまり、九州の他の都市圏が弱ってきており、人口が減ってきている。九州の拠点性と九州の他の地域の若者を収奪することで成長してきた福岡は九州新幹線全線開通でピークを迎え、その後は成長の終わりの始まりが始まるということである。