"ある会社の会議で社長が言った言葉
今、ほとんどの商品が標準品になっている。標準品になっている以上、競争が価格競争に流れてしまう。社長の推定では、その会社の従業員の給与は競合相手の会社よりも年間一人百万円程高いらしいとのこと。製造業である以上、中国で生産したいという誘惑は強い。しかし、その社長が仰るには、それは一番安易な道である。
どのように他の会社の製品と差をつけるかということがポイントだ、ということであった。付加価値をどう付けようかと大変苦労されてらっしゃる。"
この話を聞きながら、自分自身を振り返りました。
一般に会計事務所業界の商品そのものがいわゆる会社の決算書の作成や税金の申告書の作成そのものが標準品というか、決まりきったものになっている。
事務所を開いたときお客様の問題を解決しよう。個別の課題に対応しようと思ってきました。最近では事業承継やMA,さらに会社再建などのアドバイス業務です。
しかし、税務顧問としての業務も増え、職員の数も増えてきた。
気がつけば 事務所の収入のかなりの部分が標準品になっているのではないかと恐れています。
ある人の言葉をかりれば、会計事務所業界の商品は決算と申告であり40年間変わっていない。
ところが、今、会計事務所に求められているのは、長期的には経営者に対して会計の面からいえば、どのような方向へ会社をもっていけばいいのかアドバイスをすることである。
ある調査によれば経営者から会計事務所に期待されているのは資金繰りの相談、対銀行の相談が一番多いという。特に、中小企業で利益が出ていない会社にとっては、資金繰りをどうするかということが大きな経営課題になっている。売上の黒字が出ていない会社が全体の8割とも言われている中、会計事務所に求められる業務と事務所で提供しているものとをどう一致させていくのか、いつも思い悩んでいます。
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