不動産市況についての講演会に参加してみた。
そこでの内容、そこでもらった資料の中から面白いと思ったものをいくつか紹介させていただきます。
1. 不動産所得のある人
国税庁の統計によれば、20年前1990年のバブルの頃から現在に至るまで、不動産所得の申告をする人の不動産納税者の数は100万人でありほとんど変わっていない。
一方、申告する人一人当たりの不動産所得の金額は増えている。20年前、1990年の頃の平均は1人当り200万円の不動産所得である。多少の増減はあるが、概ね右肩上がりであり2008年は一人当たりの不動産所得が300万円となっている。
これは、何を意味するのであろうか。要は、不動産所得を上げている方はもう少し規模をだんだん大きくしていくという傾向にあるのであろうか。
不動産所得=収入というわけではないが、仮に引退後、第一線で働けなくなった後、65歳以上の高齢者になった後も、1人年間300万円程の不動産所得があるのであれば、一定の年金も期待できることから、かなり安定した老後生活が送れるであろうと推測する。
なんのかんのいっても不動産所得をもちたい、すなわち賃貸用の不動産をもちたいという希望は多いのであろう。
2 住居の空室率
一番多い不動産所得の種類は簡単なものは駐車場、貸地、大掛かりなものでは、アパート、貸家、入居者が事務所系になってくると、貸し店舗や貸しビルということになろう。
土地そのものの、公示価格は平成4年以来ずっと低下傾向、さがりつつあるのである。一般的に言えば不動産投資をしても財産価値としては増えていない。
居住系の貸し家、貸しアパート、貸しマンション等についての、空室率の統計があった。全国平均では概ね13%が空き家である。
全戸数の13%が空き家であるとのこと。実に8戸に1戸は空いていることになる。ちなみに、福岡の空室率はほぼ、全国平均に近い。とすれば、今後の人口動向がどうなるのか。日本全国平均ではなく、そのもっている不動産を所有している地域の入居率、人口がどういう傾向にいくのかが、重要な要素なのではあるまいか。