翌日から2泊3日の予定で、中国の天津に進出されている大野木会計事務所の見学に約20名の会計人の仲間とともに行ってきました。
そこで学んだことを順次紹介していきます。
天津大野木邁伊茲咨詢有限公司
天津 大野木マイツ ビジネスコンサルティング の日本人幹部の方のお話です。
中国の税法及び実務の現状
(1) 基本的な税目と税率
① 所得税
・ 企業所得税 税率25%
・ 個人所得税 税率5%~45%(累進課税)
② 流通税
・ 増値税 税率17%(物品の販売取引等)
・ 営業税 税率5%(役務サービス取引)
(2) 税務機関
① 国家税務局・・・企業所得税、増値税
② 地方税務局・・・個人所得税、営業税
③ 税関・・・関税
(3) 不安定な税務行政
税法・通知 < 所轄税務局(担当官)の判断 の傾向が強く、地域ごとに取扱が異なる場合が多い。(特に地方に行くほどローカルルールが顕著に)
正しい税務申告を行いたくても担当官の誤った理解で申告すら受け付けてもらえないケースも。税法を知らない、理屈で議論できない税務担当官も・・・。
税務局担当者との積極的な交流(食事等)が不可欠な地域もまだ少なくない。
(4) 正しい税法や関連通知を知らない会計員
一般的な会計員は、税務上の問題について税法や関連通知文書を確認せず税務局に問合せを行い、言われたとおりにやっている場合が多い。
税務局の担当官がきちんと税法を理解している者であればよいが、いい加減な回答をする無責任な担当官もいるため、税務局に言われた処理が間違っているということもしばしば。
(5) 狙われやすい日系企業
外資系企業の中で、比較的日系企業は適切な会計処理及び税務処理を行っているにもかかわらず、格好のターゲットとなっている。
特に財政収入が厳しい本年は、無茶苦茶な徴税を行おうとする税務担当官も。(税務担当官の業績のため・・・)