クリニックの事業の承継(財産の承継ではありません)が高齢の先生方の一つの悩みの典型例の一つです。身内に後継者になりたいという場合でもいろいろ障害があります。まして後継者がいないときが大変です。
医師の先生は 割り切って閉院ができないからです。
開業医の先生は、単に診療に集中するだけでなく、医療技術へのキャッチアップ、医療訴訟リスクへの対応、競合医療機関、医師自身の健康管理、労務管理、介護保険事業への対応、在宅医療への対応など色々な分野の業務を忙しい中で行われています。
高齢になると、肉体・気力両面の衰えか、廃業したいが地域医療の責任から簡単に廃業できない。後継者を探して自分の時間を持ちたいとの思いをもたれる人も一らっしゃるようです。
高齢の先生は、財産・資金の面では既に相応のものを持たれている。従って、「事業」の承継で問題になるのは経営理念というか診療方針(?)の引継ぎができるかどうかのようです。
地域密着型でかかりつけ医として地域住民の健康を守ってきたというのが医師の先生の自負ですから・・・。
難しい問題です。
医師の先生の人脈や後継医師を紹介する企業などのルートでされているようですが・・・。
私が話すときは、ただ地域への責任とか診療方針とかにこだわらずにもっと自由に考えて良いのではないでしょうか。もう十二分に地域医療には貢献されてきたのですから。これからは個人の残りの人生を楽しみ、また別の形で医療に貢献できるのですから。。
院長先生と必ず話すことの中に子供の進路の話があります。
クリニックの将来の経営の計画とも関連しますし、院長先生個人の財産プラン
などの方向性について考なければならないからです。
ご子息など後継者がいないときは 紹介会社に任せて 割り切った方がよいと思いますが。。