前回に続いてCAPAの講演会での話
松下電器の中村邦夫会長が記念講演してくれたのであるが、特に印象に残った話は次のとおり
松下電器は従来事業部制を敷いてきていた。
事業部制は有効なのであるが、近年の経済環境でいくと、事業部ごとの主力製品の盛衰が激しい。つまり、どの事業分野が成長し、どの事業分野が衰退していくかというのが極めて激しく動いている。こういう中で事業部制にこだわっていると衰退している分野を担当している事業部は当然新しい成長分野に進出しようとしてくる。関連している事業部との分野調整の問題が出てくる。
会社全体として意思決定をすべきなのに事業部制の悪い面が出てくる。
各事業部は自分が衰退していくのは嫌なので、無理な進出をし、しかも力不足のために失敗していく。
つまり会社全体としての経営資源の投入がうまくいかないというような話であったと思う。
また、この結果、お客様との関係についてもウェブ型制度を用い、できるだけ部門数を小さくしていく。中抜きをやっていくというような話がされていた。
松下電器の考えていること
「企業は社会の公器である」「お客様第一で望んでいく」「日々新たなことに挑戦していく」、ということをベースにスーパー正直な行動を行う。そして、「松下電器の底に流れている製造業の遺伝子を忘れない」という言葉が印象的であった。
会計士を目指して勉強を始めたとき 今から30年前に 経営学で必ず出てきた話は 企業組織における ライン スッタフの話と 事業部制の話でした。そして 事業部制を松下電器がいち早く取り入れて大発展したということを何回も聞かされました。松下幸之助さんが作った事業部制についても見直すということはよほどの覚悟で改革をしないと松下といえども生き残れないという大競争時代ということなのですね。
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