中小会社会計基準適用に関するチェックリストを添付した融資
最近の流行なのですが、借入れ申込みをする際に税理士会作成の「中小会社会計基準適用に関するチェックリスト」を顧問会計事務所が提出した場合には金利を少し(0.1%ぐらい)安くしますよという制度を導入している金融機関がいくつかあります。安くすると言っても、チェックリストなしの場合、本当は何%の金利かは教えてくれません。結果としての金利は割高な感じですが・・・。
この位置付けなのですが、チェックリストに×がついていても融資の可否には影響はない、融資枠があれば融資されるし、融資枠がなければ融資されないだけという制度です。もっとも銀行側で融資OKと判断した企業にしかチェックリストの提出を求めていないように感じております。銀行は決算書を見てこれはだめだと判断したらチェックリストの話すらないのではないのでしょうか。つまり、融資枠があり、融資できるところにチェックリストを求める。チェックリストに×がいくつ付いていても何ら影響はない。提出することで金利が優遇され返済が延長されることがあるとのことです。
尚、チェックリストの融資に関しては、税理士会の問い合わせに対して金融機関は税理士に責任を問わないことを確認し、会員に安心してくださいというようなことを口頭で回答し、この制度の普及を推進しています。そうは言っても嘘はつけませんからね。従って、嘘をつかないチェックリストであれば責任はないという話なのでしょう。
ちなみに、こういう融資はスコアリングモデルと言うのだそうです。つまり、過去の経験例からチェックリストにサラ金的な融資、統計学的な貸倒率を計算する融資、逆に言えば事業の将来性や経営者の能力さらには担保価値などを判断しない融資であるとされています。だからチェックリストに×が付いていることが問題ではなく、融資先のリスクを明確化してもらうことが重要なのである。リスクがあるのならそれに応じた利率、融資枠で融資するとの話でした。
色々融資の金融機関も担保(従来の担保不動産担保は不動産自体の値段が下がってしまうという流れが続いたために大変信頼性が乏しいものとなっています)に頼らない色々な融資手法を考えてくるのでしょう。
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