整形外科の先生が開業されました。その会計のお手伝いをさせていただくことになりました。
ところで、その整形外科は「スポーツ・栄養クリニック」という名前をつけています。ピラティスを日本に導入したいというのがその先生の意欲でした。
ピラティスは、米国で美容のひとつのやり方として流行っているとの事務所女性陣の説明でしたが、先生が導入したいのはスポーツリハビリあるいは老人の方のためのリハビリテーションとしてのピラティスでした。
米国の医学博士によるピラティスの実務事例というものがクリニックの開院セレモニーのひとつとして行われました。そこに参加させていただいて、私も初めて知ったのですが、いわゆる一部分を治療することを優先させると他の部分に負担がかかる。従って、一部分ではなく全体の筋肉等に治療を施すことにより、その一部分を治していくのだということでした。私は、医学については全くの素人ですので色々な事例等が発表されていましたが、なかなか理解はできませんでした。しかし、考え方そのものはその通りだろうなと思われました。
非常に印象的だったのはパーティーで大学の名誉教授がピラティスは大変素晴らしいと思う、そのピラティスを日本に導入しようとしている先生も素晴らしいと思う、ただ日本の今の医療保険制度(クリニックの売上)では手術については高い点数がついているけれどもリハビリについては低い点数である。これが懸念されるところだ。即ち医療水準としては非常に素晴らしいがクリニックとして経営が成り立つのであろうかというコメントをしていらっしゃいました。確かに、整形外科というのはどうしても患者さん1回あたりの単価が安くたくさんの患者さんに来てもらうという性格の診療科目です。
国の医療保険制度と新しい医療技術の導入との経済バランスの取り方について考えさせられました。
この先生の新しい取り組みがどのように地域社会で評価されていくのか私も注目していきたいと思います。