お金持ちになるための本というのは最近強い需要があるそうで、色々な本が出版社から出されています。
私が一番好きな本は、米国でベストセラーになったトーマス・J・スタンリー他著『となりの億万長者(早川書房)』という本です。
1997年今から8年前に翻訳本が日本で発売されました。この本で、とても目を開かれたという話は以前紹介しました。
いくらお金を稼いでもそれだけでは金持ちになれない。本当のお金持ちは支出をコントロールする、つまり、倹約、倹約、倹約・・・という形で収入に比べて相当低いレベルの支出しかしない、即ち、収入よりもかなり少ない支出(生活)しかしないわけですから、結果的にはお金が余る、即ち財産が増えていくという話でした。
その後、トーマス・J・スタンリーの本で翻訳されたものとしては『なぜこの人達は金持ちになったのか(日本経済新聞社;2001年出版)』があります。ここでは金持ちになる人には金持ちになるだけの性格というか、金持ちになる考え方というか行動の癖があるとしています。
そして、今度同じく、日本経済新聞社から『女性ミリオネア(百万長者)が教えるお金と人生の法則』という本が出版されています。
この本の中で面白いと思ったのは、事業を始めるときに選んだ事業とお金持ちになりやすさとは強い相関関係があるということです。ミリオネアになった女性達は収益性の低い仕事、つまり儲からない仕事を選んでいない。儲かる仕事を選んでいない。儲かる商売としては、アメリカの例で言えば、託児所、ビル清掃業、医業、不動産管理業等が紹介されています。
本からの引用
Q:お店を開く前にどのくらい利益を上げられそうか細かく見積もりしましたか?
ほとんどの人の答えはノーだそうです。たまたま選んだ商売が儲かるものだった。
紹介されているデータでは、商売の事業上の儲けやすさが載っていました。もちろん米国の例ですが。
そういえば、お金儲けの神様で有名な邱永漢(きゅうえいかん)さんの本の中にこういう文章がありました。(うろ覚えですが・・・)
うろ覚えで正確な文章ではありませんが趣旨はあっているはずです。『長い間、経営者が優秀だから儲かる会社があるのだと思っていた。しかし、経営者が優秀とかに関係なく選んだ事業によって儲かる会社と儲からない会社が出てくるのだということが最近わかった』というふうな文章でした。
確かに、成長している業界に属する商売でやっていれば、需要そのものが世の中の流れに沿って広がっていくのですから儲けるチャンスは大きいでしょう。逆に、需要が縮まっているビジネスに属すれば、いかに優秀な経営者でも儲けていくには苦しいことでしょう。何らかの隙間を見つける必要があると思います。
『女性ミリオネアが教えるお金と人生の法則』、面白いから読んでみられることをお勧めします。