CAPAアジア・太平洋会計士会議 大阪大会に参加
先週、大阪で開催されたアジア・太平洋会計士会議の大阪大会に参加させてもらった。海外から600名、日本からの参加者を含めると約2000名が参加とのこと。開会式には皇太子殿下が参加されていた。おかげで交通規制が厳重だったそうで、タクシーの運転手さんが文句を言っていたのが印象的であった。また、会場の警戒も厳重であった。
さて、印象に残った内容。
パネルディスカッションとして、韓国、中国、インド及び日本の会計士協会の会長がそれぞれアジア経済発展に向けての公認会計士の役割ということで話をしていた。
韓国
チャレンジという言葉。グローバルレベルでの情報の比較可能性と信頼性の確立 。英語でスピーチしていた。
ドイツも韓国も英語が流ちょうなことがビジネスマンの常識にここ10年で急速になったと聞いていたがそれを思い出した。
中国
会計基準や監査基準を集中的に2年間で世界基準に合わせた。中国経済企業の成長に伴い、中国に本拠を置く世界水準の会計士の育成が求められる。会計基準、監査基準、会計士の資格の相互認証が必要である。
インド
インドは、国際会計基準を全面的に取り入れており、中小企業まで行っている。外資がインドに進出して来ているが、会計の信頼性や比較可能性を達成しているインドの会計士業界は、国の発展に貢献している、経済発展に占める会計士の役割は極めて高い、会計によって資本市場の資本を最も必要とされている分野に振り向けることができる(私が昔、会計士を目指していた時、資本市場の燈台守としての会計士というものを目指していたことを思い出した)。単に、株式市場だけではなく、その資本を社会の発展のために向けるべき分野(お金をつぎ込んだ場合に最も収益性の高い分野にお金を振り向けるというのが資本主義の根本である)の決定に役立つのが会計であり監査であると、自信を持って高らかに謳いあげていたのが極めて印象的であり、羨ましく感じられた。
各国の発言に活発に出ていたのは、会計のコンバージョンという言葉。要は世界経済が一体となり、世界の資本がその成長のチャンスを求めて世界中を動き回っている。財務諸表の比較可能性がとられていないと経済交流のコストをダウンすることにならない。会計は国際的共通の言葉であるというフレーズに溢れていた。中国やインドの勢いのいい発言に比べ、日本の国の状況についてはよくわからなかった。