朝日新聞の社説の引用です。
朝日新聞でさえむちゃくちゃなやり方に非難の声を上げ始めたようです。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
消えると困るので全文引用します。
2月2日の社説です
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主婦の年金―この不公平は許されない
サラリーマンの妻を主な対象にした年金の「3号被保険者」の扱いで、正直者が損をする状況が生まれている。行政がつくったこの不公平を放置することはできない。
3号は自分で保険料を払わなくても年金に加入できる。しかし、夫が脱サラしたり、本人の収入が多くなって扶養を外れたりすれば、妻は届け出をして3号から1号被保険者になり、保険料を払うことが法律で義務づけられている。夫がリストラで職を失った場合も同様だ。
ところが、本人が届け出をしなかったため、3号のままの記録になっている人が数十万人から100万人もいることが分かった。
そこで厚生労働省は今年1月から、こうした人たちに最近2年分の保険料を請求するが、それ以前は、夫がサラリーマンをやめるなど3号に該当しない期間でも3号と認めることにした。
届け出をして1号に切り替え、保険料を納めてきた人に比べて不公平だ。
従来は届け漏れが見つかれば「未納」とされ、将来受け取る年金を減額されてきた。
「従来の扱いだと、低年金や無年金になる人がたくさん出る」「苦情が殺到し、対応しきれない」と、厚労省は「救済」の必要を強調する。
だが、すでに記録を訂正して、低年金や無年金になった人は救済されない。日本年金機構の現場職員からは、「今後も切り替えない方が得だという人が出てきかねない」といった心配の声が出ている。
より公平な方法も、現場の職員や社会保険労務士から提案されている。保険料を払えるだけ払ってもらい、払えない分は加入期間としては認めるが、年金の受給額には反映させない、というやり方だ。これなら、公平感が保たれ、無年金の人を増やさないで済む。
今回の処理方法が議論され、固まったのは長妻昭厚労相時代である。「ミスター年金」と呼ばれた長妻さんにふさわしい判断とは思えない。
幸い、年金業務については、総務省に外部の有識者を集めた監視委員会が設置されている。厚労省とは別の立場から、くわしい経緯を調べ、点検して是正を促してもらいたい。
今からでも遅くない。このような不公平な措置は、やめるべきだ。
この問題の背景には、本人が届け出ない限り記録が変更されないという制度上の無理がある。さらに掘り下げれば、「保険料を払わなくても年金が受け取れる」という、3号制度が本来持つおかしさに行き当たる。
政府は社会保障と税の一体改革の議論を始めているが、3号見直しは必須だ。サラリーマン家庭の専業主婦にも、何らかの方法で保険料負担を求める改正を検討すべきだろう。
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読売新聞では 次のように報道されているようです。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110131-OYT1T01281.htm
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年金切り替え漏れ、専業主婦で100万人超か
厚生労働省は31日、夫が会社を辞めるなどしたのに、国民年金に切り替えなかった専業主婦が、全国で100万人以上に上る可能性があることを明らかにした。
サラリーマン世帯の専業主婦は「第3号被保険者」とされ、自分で保険料を納めなくても老後に基礎年金を受け取れるが、その資格を失ったのに届け出なかった人は保険料が未納だったことになる。
ただ、厚労省はこのケースについて、直近2年分だけ保険料を納めれば、それ以前の期間分についても基礎年金を支給することにしている。きちんと保険料を払った人が不公平感を抱きかねず、議論を呼びそうだ。
第3号の制度は1986年に始まり、現在は1021万人いる。その分の保険料は厚生年金や共済年金の加入者全体で負担している。夫が退職したり、 自分がパートなどで年収130万円以上になったりした場合、第3号の資格を失うため、市町村に届け出なければならない。だが、行政のPR不足などで知らな い人が多く、切り替え漏れが生じている。こうしたケースでは、国民年金保険料(現行月1万5100円)を納めていないため、本来はその分の年金が減った り、無年金になったりする。だが、厚労省は1月から、直近2年分だけしか保険料納付を求めず、それ以前は納めていたと見なす救済策を実施していた。
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