米国を中心とした金融の破綻と株価の下落はヨーロッパやアジアにも飛び火しています。なかば金融恐慌のようなかたちになっています。
さて、ワシントンミューチュアルという全米最大の金融機関が実質的な破綻に追い込まれました。
この記事をインターネットで見ていましたら、1週間ほどの間に預金残高10%が逃げ出した、つまり取り付け騒ぎが起きたとのこと。逆に言えば、今のインターネットの世界では別に銀行に行って実際に預金をおろさなくても簡単に資金送金、預金の引き出しができてしまう。このため、ワシントンミューチュアルは資金繰りに不足し、通常借入れするインターバンク市場(日本ではコール市場)から資金を借りようとしてもワシントンミューチュアルの財務の健全性、つまり信用度が落ちているために他の銀行から借りることができず、破綻するということになりました。
これを流動性の危機、つまり金融機関自身の信用がなくなるために不足する資金を借り入れることができないことにより破綻とされています。日本では山一證券のケースがこれでした。即ち、山一證券は相当大きな含み損を隠している、従って山一證券にお金を貸したら返ってこないのではないかということで資金繰りが破綻したわけです。
パニック心理がどこまで広がるのか、ちょっと不安なところです。