平成19年度の給与水準
2月にお客様に事務所が持っている色々な給与水準のデータを送りました。目的は、大体4月に給与改定を行う会社が多いのでそういうときのために年代別にどのくらいの給与水準を払っているのかということをお客様に連絡し、給与改定やベースアップの参考にしてもらうためです。
実は、市販されている色々な給与データは、概ね大企業や公務員をベースにしたものが多いため、私どものお客様のような中小企業には当てはまらないケースが多い。なにしろ県の公務員等は従業員1000人以上の企業の給与水準を使うことになっているとのことですので、実感に合わない高い給与水準になっています。
また、話によると商工会議所等でデータを集めるときもどうしても給与水準の高い良い会社しか給与業績を公表しないために 中小企業のデータが集まりにくいとのことです。
従って、基本的には国税局のデータ、労働省で集めているデータ、そして会計事務所が集めているデータ、TKCのソフトを使って給与計算をしている会社のデータをお客様に提供しています。
今年2月に提供したのですが、先週にTKC(会計事務所の集団)から平成19年の給与水準の改訂版が送られてきました。これは平成19年1月1日~12月31日のデータで、年末調整したデータを基に算出した資料です。
平成18年と平成19年で大きな上昇があれば、また新たに送らなければならないと思い、年間支給総額のデータを比較してみました。結論だけ先に言うと、まったく同じ水準です。ほとんど変わっていません。
ということは、世間一般では大企業を中心に業績が大変良くなったのでベースアップだということが叫ばれています。福田首相も大企業のトップに対して給料をあげてほしいという言い方をしています。それで給与があがったのかと注目して見ていたのですが、給与はあがっていません。
さらに言うと、厚生労働省の統計では昨年12月の賞与の総額は、一昨年の12月の賞与よりも2%ほど下がっているというデータも公表されていました。
給与水準は横ばいということですよね。