少し前になるが 中国に会計事務所を出したある会計事務所から次のような情報をもらった。
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中国では全ての法人の決算日が12月31日。当然、申告や毎年義務付けられている、年度監査もこの時期に集中します。ただでさえ中国は商習慣、会計制度に違いがあり、これに加えて通貨が元、ドル、円が混在する帳簿を紐解いていくのは大変な作業です。更に中国特有の下記のような事例も重なり問題は頻発します。
① ある従業員1000名の工場が作業服を一着100元で購入した。見積書、請求書、支払も問題なく日本ならこれでOK。しかし、別の100名の工場では同じ作業服を30元で購入していた。
→ 購買担当者が納入業者と協議して、リベートを受け取っていた事が判明した。
② 給与の総額は一定なのに、販売管理費が上昇傾向。特に福利厚生費が多すぎる。現地中国人からは社員の福祉向上のためと説明を受け、「社会主義の国なので仕方ないのか?」と考えていた。
→ 中国では、年金、保険の社員・会社双方の負担を抑えるために、従業員に領収書を持ってこさせて、福利厚生費の名目で実質給与を別に渡している企業が本当に多くあります。
③ 見積もり段階では採算に合うはずが、なかなか実際の原価が予定価格にならない。
→ 材料支給で下請に加工をさせていたが、自社の下請担当者と下請が共謀して、材料を他社に横流ししていた。
④ 損益計算書の家賃に変動があった。現地、中国責任者に聞いてみると、家賃の値上げがあったと言う。また、旅費についても最近上昇傾向。営業活動を活発化して国内出張が増えていると言う。
→ 総額表示の損益計算書では分からなかったが、伝票から調べてみると国内卸売業であるにも関わらず、最近韓国へ出張して勝手に商品を仕入れ、デパートに小売店を出店して販売を行っていた。
日系企業の中には問題にさえ気づいていない企業も多くあり、改めて中国でビジネスを行うことの難しさを考えさせられる季節です。
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笑ってしまった。
私の事務所のお客様の実例もあります。
中国に子会社を作った。工場で人を雇い機械も据え付けた。現地の人を信用して責任者にした。2-3年して気がつくと会社ごと工場から従業員から何もかもなくなっていた。
中国進出していない会社の社長は信じないんですよねー。
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