百田尚樹
講談社
出光興産の創業者 出光佐三の生涯のノンフィクションです。
企業名や登場人物は架空のものに置き換えられていますが、その物語は、すべて事実に基づいているそうです。
一人の強烈な信念を持った経営者が、戦前・戦後を通して会社経営をしていく上での、考え方・判断・行動力等々読んでいて引き込まれるものがありました。
「人間尊重」を第一に考え、社員を家族と考えて経営する中で、下記のように
・定年はない、くびもない
・タイムカードもない
・出来の悪い社員は、教育していく
むしろ、そういう社員を以下に教育していくかが、会社の使命
・「黄金の奴隷たる勿れ」 仕事は金で選ぶものではない
例えば、出兵した社員の家族にずっとお給料を送金していたり等々、社員が社長の為、会社のためであればと、ものすごく士気の高い集団となっていきます。
又、目先の利益にとらわれず、日本の為等々赤字の事業とわかっていても遂行する。
その場は赤字でも、その行為を見ていた外部の銀行等が非常識な条件でも助けてくれる。
経営者の一つの理想像がありました。
先を読む目、不利な環境からの突破力・理論構成。 人間としての魅力。
この本の作者の、戦争・零戦を題材に書かれた「永遠の0」が題名の本を先に読むこともお勧めです。
いい本でした。
(紹介者:末吉)
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