長事務所の所員が読んだ本の紹介

人生に悩んだら「日本史」に聞こう

ひすいこたろう、白駒妃登美　著
祥伝社　発行

私たちが普段から、いかにアメリカ型の「目標達成型」を追い続けていたのか考えさせられる一冊です。
「目標達成型」は目標を掲げひたすら邁進するのみ、達成できないと自分を責める結果ともなり
息切れしてしまう猛進型です。

それに対して、私たち日本人のDNAが持つ精神は、「おかげさま」の気持ちから成る
「天命追求型」と著者らは主張します。

そして、豊臣秀吉を例に挙げ、秀吉は決してアメリカ型の「目標達成型」で「天下統一」という
目標を叶えたのではなく、むしろ、目の前の小さな仕事にワクワクしながら工夫を加え、天命を
追求して行った結果、「天下統一」なる偉業がついて来たという考え方を披露しています。

日本の歴史上の数々の偉人たちの生きる姿勢が教訓をもって描かれており、
人生に悩んだらのタイトルはそのまま、「仕事に悩んだら・・・」と置換えて活用できそうです。

読後は「あー日本人に生まれてきてよかった」と机の中を隅々まで整理したくなることでしょう。

（紹介者：山崎）

社長が創る！百年永続企業の秘訣

著者：大和修

本書の要約：経営コンサルタントである著者が、これまでに関係した様々な会社を分析し
永続し続ける会社の経営のポイントが書かれています。

主なポイント

・企業理念を持つ　社会に対する貢献意欲、自己実現の欲求が明確となり、
やる気をを生み出す資源となる。

・経営計画を作成する　市場環境の変化速度が速い今日、市場において先読みしながら
厳しい競争に勝ち続けるために目標・目的を内外に示す。期間を設けて貢献度を明らかに
し評価することで、社員が会社の方針に合わせて実力を発揮できる仕組みをつくる。
また、計画を達成できない際に問題点を明らかにし、それらを一つ一つ解決することで強力な
地盤ができあがる。

・社長の考えで経営が変わる　六つの教えを遵守する
誰にも負けない努力をする。
謙虚にして奢らない
反省する日々を送る
生きていることに感謝する
善行、利他の考えを積む
感情的な悩みをしない

・止める経営　社長が決断しないと赤字は止まらない。
倒産企業の社長の特徴は、
①お人好しで、何でも引き受ける。人の言葉を鵜呑みにする。
②物事を適当に考えて行動する。信念と基準を持っていない。
③約束を守らない。時間にルーズ。
④他人の意見や忠告を全く聞かない。
⑤倒産が迫っているのに気づきもしない認識の甘さ。

・社長は儲けグセをつける
利益の基準を設けて、その利益をどのような方法で儲けるかを常に考え仕組みをつくる。
これによって「儲ける仕組み」いわゆる、クセがついてくる。
儲かっている社長の特徴は、性格が明るい、元気、遊び上手、趣味に秀でている、
こだわりがある、物知り、欲が深い、慎重かつ大胆、人をみる目ができている、任せる、
できない人には任せない、勇気がある、あれこれクヨクヨと悩まない。

・必要な情報は社長自身が収集する。そして情報をどのように扱うかを整理する。
時代の流れを見極める。様々な角度から見る。見る方向と見つめるものを四方八方から見る。
内から、外から、今を、先を、本質を、流れを見るのです。

・人脈は見えない財産である
人脈をつくるには、
相手に興味を持つ。信頼関係をつくる。
相手が何を欲しているか、期待しているかを知り、どうすれば応えれるかを考え提案する。
相手が欲していること、期待していることに対し結果を出す工夫と実行をする。
相手をもっと知り、次々と対応して結果をだす。

・１００年永続の条件
変化する市場において顧客の要求を見極め、支持してくれる最高の商品・
サービスをつくり続けることである。
①企業理念を軸とし、経営分析を徹底する。
②役員や従業員の教育を徹底する。
③必要な人材にはお金をかける。
④時代の変化に常に対応し、顧客満足を得る。
⑤独自の商品開発をし、同業者との差別化を図る。
⑥徹底したローコスト経営を行う。
⑦あらゆるリスク管理を常に行う。
⑧新しいビジネスを創る。

（紹介者：山見）