タイムセラー~本当の「時間」の使い方~(フェルナンド・トリアス・デ・ベス著/ポプラ社)を読む
お盆の休みに読んでみました。小説です。小説の形をとったエッセイかもしれません。お金と時間とは相反しているのではないかという考え方です。財産、例えば家を買うということは住宅ローンを組むことです。住宅ローンを組むということは、住宅ローンがある期間は働き続けるということです。即ち、財産と住宅ローンと時間は相反しているのではないか。財産を持つということは時間を費やすということになるという考え方のようです。
著者は経済学者でもあり、マーケッターでもあるというスペイン人とのことです。著者は原書のあとがきに、「変化など起こせないということではなく、その逆だ。何が問題であるのかということに気づくことが変化への第一歩になる」と主張しています。きっとお金に縛られている。著者は、もし世界中の国々を裕福さによってランク付けし、憂鬱感によってもランク付けすれば両者の順位はかなり近いものになるだろうと述べています。なかなかおもしろい話でした。