このような再生について金融機関から紹介をうけてコンサルティングを行っている会社の説明を聞く機会がありました。
ちなみにこの会社は非監査法人や税理士法人系の純粋なコンサル系の会社です。正し仕事の性格上 必然的に法務や会計税務が絡むので大手のそれと提携しているとのことでした。
再生案件が金融機関から持ち込まれるときに、いわゆる本当の再生型スキームを前提とする話とと本音はクローズドエンド型スキームがあるという話がありました。
クローズドエンド型スキームとは要は現経営者にとっては会社を清算にするということです。
金融機関にとってもっとも被害の少ない清算方式はどれか?被害が少ないとは単に貸し倒れの金額だけでなく、金融庁に対して説明ができ、雇用や地域の評判に対しても対応できる。単なる法的整理のみならず、M&Aなどによる外部資本との提携というような話、(現経営陣はいなくなる)でした。
再生型スキームとは、一定の再生計画を立ててそのもとで改善していくことです。
つまり、貸付条件の変更を求めなくていいようになるまで会社の状況を良くしていくということです。
このように金融円滑化法に基づく貸出条件の変更を依頼した会社は、1年以内に経営再建計画を立てて銀行に出すということになっています。当たり前ですが、法律だけの話でもなく、会計税務の話だけではありません。
本当はその事業で今後 利益を上げていけるのかどうかという話が基本です。
現在の事業の中でどれが赤字でどれが黒字か?どう手を打てばいいか?
その仕事の将来の市場はどうなるのか?
本来の経営コンサルティングの仕事が中心の課題です。しかし、ここは難しい。
そして、ちょっと難しいケースの場合、中小企業再生支援協議会などしっかりした経営改善を行うということになっています。
しかし、結構お金がかかるというのも事実です。
いくつか再生支援協議会を通じて金融の条件緩和を受けたところを見ていましたが大体10億円位の融資残高で1千万円程度の費用がかかっていました。
逆に言うと、コンサルティングをやるところにとっては楽しい話です。
公認会計士業界(特に監査法人系)が大きく成長した背景には この再生に関する調査業務などがあったことがあります。さあ、これまで以上においしい仕事が増えるのかな。
それとも金融円滑化法の対象が本当の中小企業だからそれほどおいしくないのかな?