事業再生コンサルタントや事業承継コンサルタントというものがある。あるいは、最近よく耳にするものに事業再生ファンドや事業承継ファンドというものがある。経営者の立場から安易に考えてしまうと、事業再生とは業績が悪くなった会社を立て直していくことだ。事業承継とは、次の息子の世代に会社をわたす、即ち、相続税や何かについて色々と支援してくれることだというふうに思ってしまう。
しかし、それは経営者が勝手に誤解しているだけである。事業再生とは、業績が悪化して倒産になるかもしれない会社を立て直すことである。そこには経営者、オーナーが今の苦しい状態からいい状況になっていくということは含まれていない。事業、会社そのものを立て直すことであり、それを悪化させた原因である経営者には出て行ってもらう。個人的には破産したり、個人財産を会社に提供してもらうことを意味している。事業承継も同じである。事業承継ファンドとは、要は後継者がいない会社を買い取りましょうというM&Aの支援の話なのである。経済産業省とその傘下の中小企業庁は事業再生や事業承継(M&Aを含む)に極めて熱心である。