1. 電気代について
電気料金の削減と言いますと、すぐ節電器の利用による電気の使用量を減らす方法を思いつきます。しかし、これについてはいかがわしいものも多く、色々問題を引き起こしているところです。
紹介したい電気料金の削減は節電器や設備投資を一切伴わない方法です。即ち、電気料金の契約内容がその会社や病院にあっているかどうかを判定し、もし別の契約に切り替えたなら、電気料金が引き下げられることになるという内容です。つまり契約方法の誤りを訂正するというやり方です。
電力会社としては、夏の甲子園で有名なように昼間に電気の使用量のピークがくる。一方、夜は使用量が減るという需要の構造を持っています。一方、発電設備(生産面)では、できるだけ一定の操業度(発電量)を確保した方が、生産コストは安くなります。従って、昼間、電力を使うことを抑制し、夜に電力を使うことを促進する。これを受け、多種多様な契約形式がありまして、基本的には夜間の電力料については安くし、昼間の電力料を高くする。同じ1kwの電力であっても、料金をできるだけ昼を高く、夜を安くする形式になっています。あるいは、土曜・日曜・季節ごとに電力料をわけたりしているわけです。問題は、それぞれの会社や事業所、例えば、冷蔵倉庫やスーパーマーケット等で設定されている電力料金が、それらの料金形態の中で最も有利な料金体系を選択して契約しているかどうかです。これは当然有利な契約をしていて当然の様な気がしますが、実際はそうではないケースが多いとのことです。
即ち、色々な施設にしても、当初建物ができあがったときに電力会社と一定の契約を結ぶわけですが、その時に深く考えずに契約している。ところが実際に業務開始された後の電力の使用量は時間帯別・曜日別あるいは季節別の使用料金を算出しているわけではありません。また、そのような計測も難しい。状況別の電力の使用状況を過去の諸データに基づいて予測し、それに電力会社ごとの料金体系をあてはめていくことによりどの料金体系が最も安くなりうるのかということを推測することにより、電気料金の引き下げをはかることになります。しかしながら、これは電気料金が年間500万円を超えているような施設についてあてはまるケースが多い。通常、この手のコンサルティングは成功報酬とのことですので、検討されてみてはいかがでしょうか。
[考え方のイメージ]
電気料金 単 価 使用量 料 金
普通契約のケース 12円 200単位 2,400
夜間割引契約のケース
昼 14円 120単位 1,680
夜 6円 80単位 480
合計200 合計2,160
◎普通契約より夜間割引契約の方が有利
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